目次
はじめに
「二人目はいつごろ?」
子どもが1歳を過ぎたころから、親戚や友人、時には職場の同僚からもそんな言葉をかけられることはありませんか?
私自身、長女を32週で早産し、体重わずか1600gの未熟児として出産しました。妊娠中毒症で入院生活を送り、帝王切開で出産後も自分で育児が出来ずに娘を預ける日々。医師からは「二人目は3年はあければ大丈夫」と言われたものの、次の妊娠に踏み出す自信がなかなか持てませんでした。
さらに働きながらの子育ては予想以上に大変で、「本当に二人目なんて育てられるのだろうか」と不安ばかりが先に立っていました。
そんな私が、二人目を迎える決断をするには、たくさん考え、様々な理由があり決めたのですが…。
正直に言えば、一番の理由は「周囲や夫からのプレッシャーに負けた」というのが本音だったと思います。逆に考えれば、「周囲からの後押しで決断できた」なのでしょう。
でも、今振り返るとつらかった日々も笑い話に変わり、きょうだいが仲良く支え合う姿を見て「良かったな」と思える瞬間がたくさんあります。
この記事では、二人目をどうするか迷っているママに向けて、「プレッシャーに揺れる心」「一人っ子ときょうだいのそれぞれの良さ」「ワーママとしての現実」を、私の体験を交えながらお伝えしたいと思います。
周囲からの「二人目は?」プレッシャー
子どもを育てていると、なぜか「二人目問題」は他人事のように聞かれることが多いものです。
よくある声を表にまとめてみました。
周囲からよく言われること | ママの気持ち | 実際の本音 |
---|---|---|
「きょうだいがいた方がいい」 | そうかもしれないけど… | 体力も育てる自信もない |
「年が近い方がいいよ」 | 急がないと… | まだ上の子で手一杯 |
「一人っ子はかわいそう」 | そうなのかな? | 全然かわいそうじゃない |
「そんなことわかってる!」と声にして言えたら、どんなにすっきりするだろうと思う日々でした。
最初は「まだ考えていない」と笑って受け流していた私も、同じことを繰り返し言われるうちに、だんだん気持ちが揺らいできました。
ある日、夫からも「そろそろ二人目を…」と真顔で言われたとき、“自分は、決めているわけではないのに、周囲の空気に押し流されてしまうのだろうな…” という感覚がありました。
プレッシャーに負けた心の葛藤
当時の私は、頭では「まだ無理」と思っているのに、口から出た言葉は「そうだね、考えてみようかな」でした。
長女は5歳になっており、私の年齢は34歳と決断を急いだ方がよいことは分かっていました。
でも、その瞬間の心の中は、こんな感じでした。
- 本当は怖い。もう一度、初めから、妊娠・出産・育児の辛さを経験できる自信がない
- 娘が体の弱い子だったから、手がかかりすぎて毎日必死
- 仕事との両立はできるのだろうか、また産休に入るなんて考えられない
- でも「きょうだいがいた方がいい」という言葉が頭から離れない
- 夫や両親の期待に応えなきゃ…
自分の気持ちよりも「周囲の期待」に合わせて答えてしまったのです。
振り返ると、その時は“心の準備”ができていませんでした。だから二人目を授かった時、喜びと同じくらい大きな不安に押しつぶされそうになったのを覚えています。
***関連記事***

一人っ子の強さ、きょうだいの絆
それでも娘と弟が育っていく姿を見てきた今、私はこう思います。
「一人っ子でも、きょうだいがいても、どちらも素敵な形なのだ」と。
一人っ子のお手本のような仲間の存在
私の親友は一人っ子。彼女は自立心が強く、自分で人生を切り開いていく力を持っています。甘えん坊どころか、むしろしっかり者で、人に頼らず決断して進んでいく姿には憧れさえ覚えます。
彼女との出会いは、人間の成長にきょうだいがいるかいないかなんて、関係ないんだと思わせてくれました。
きょうだいの良さ
一方で、私には娘と息子がいます。小さい頃から一緒に遊び、時には喧嘩もしながら、今では親に言えないような悩みを兄妹で相談し合うほど仲良しです。親にとっても安心ですし、きょうだいの存在はかけがえのない財産だと思います。
表にするとわかりやすいですね。
一人っ子の良さ | きょうだいの良さ |
---|---|
親との関係が濃く、愛情を独り占めできる | 遊び相手・相談相手が常にいる |
自立心が育ちやすい | 協調性や思いやりが自然に育つ |
教育や習い事に集中投資できる | 家族の中で社会性を学べる |
ワーママとしての現実と不安
二人目を考えるとき、頭をよぎるのはやはり「仕事との両立」でした。
- 産休・育休をまた取れるだろうか
- 職場の理解は得られるのか
- キャリアが中断してしまうのではないか
- 二人を育てながら働く体力はあるのか
特に私の場合、長女が未熟児で生まれたこともあり、体が弱く何度も病院に通いました。熱を出すたびに職場を休み、肩身の狭い思いをした経験もあります。
一人でも大変なのに、二人になったらどうなるんだろう…
そんな不安が頭から離れませんでした。
実際に二人を育ててみると、もちろん大変さは倍以上。辛くて、涙する日もたくさんありました。
でも同時、喜びや成長を見守る楽しさも倍になりました。
「どんな選択でも正解」だと思えるように
今振り返ると、二人目を迎えるかどうかで悩んでいた自分に、そしてみなさんに伝えたいのは、
「一人でも、二人でも、どんな決断でも、自分で決めたことが正解」
ということです。
周囲の常識や意見に振り回される必要はありません。
子育てはどんな道を選んでも大変で、つらさや苦しさはついてきます。
でも、その先には必ず笑える日がやってくる。そう、信じて子育てにがんばるのです。
私自身、当時は泣きながら育児していたのに、今では「あんなに必死だったなあ」と笑えることばかりです。
二人暮らしとなった今は、つらいことさえも懐かしい想い出として、夫と話す日々です。
まとめ|未来を信じて今を生きる
「二人目をどうするか」
それは家庭ごとに違う、正解のないテーマです。
- 一人っ子でも、自立した強さを育てられる
- きょうだいがいれば、支え合える関係を築ける
- ワーママにとっては仕事との両立が大きな課題
- でも、どの選択をしても“自分たちで決めた”なら正解になる
子育てに絶対の正解はありません。
だからこそ、周囲の常識ではなく「自分たち家族にとってどうしたいか」を大切にしてほしいと思います。
どんな道を選んでも、乗り越えた先には必ず笑える未来が待っています。そう信じて進める決断を!
そしてその未来は、今の一歩一歩の積み重ねから始まっているのです。
