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“結婚しない娘”を持つ親として│伝えたい本当の気持ち

子育て

■ 娘が30代、独身という現実を前にして

気づけば娘も30歳を過ぎる年齢となりました。
あの小さかった手を引いて通った保育園の道が、つい昨日のことのように思い出されます。
社会人になって10年。責任ある仕事を任されるようになり、
時には落ち込んだり悩んだりしながらも、自分の力で乗り越えてきた娘の姿を見て、
「頼もしくになったなぁ」と感じることが増えました。

恋愛の話も、ときどき聞かせてくれます。
長く付き合った人もいれば、短い期間で終わった人もいたようです。
決して“もてない”わけではないようです。
むしろ、相手を見極める目がしっかりしているのだと思います。

周囲では結婚し、子どもを持ち、家庭を築いている同年代の女性が多くなってきました。
その中で娘が独身でいることを、気にしないわけではありません。
でも、彼女の表情を見ていると、どこか満ち足りているようにも見えるのです。


■ 仕事に誇りを持ち、社会で生き抜く姿

娘は社会に出てから、多くの経験を積みました。
理不尽な上司に悩んだこともあったでしょう。
転職を考えた時期もありました。
それでも、やめずに続けてきたのは、
“仕事の中で、自分の価値を見つけた”からだと思います。

最近では、後輩を指導する立場にもなり、「人に教えるのって難しいね」と話していました。
あの娘が、人を育てる立場になるなんて。
親として、その成長をうれしく思います。

そして、そんな努力の日々が、彼女の“自信”と“上昇志向”を育てたのでしょう。
仕事を通して、社会を知り、自分を知り、
“ひとりでも生きていける”という実感を得ているように見えます。


■ 結婚だけが幸せではないとわかっていても

私の世代にとって、結婚とは“人生の節目”でした。
結婚して、家庭を持ち、子どもを育てることが当たり前。
“女性の幸せ”は、その延長線上にあると思っていた時代です。

けれど今の30代女性は違います。
結婚だけが幸せの形ではない。
仕事も趣味も、自分のペースで楽しみながら生きる。
その生き方が、確かに時代の主流になりつつあります。

それでも、親としてはどうしても考えてしまいます。
“このまま一人で大丈夫なの?”
“寂しくないの?”

それは、娘の人生に口を出したいからではなく、ただ、心配だから。
親として、見えない未来を案じてしまうのです。


■ 親の心配は、娘への“愛情の裏返し”

親は、どんなに子どもが大人になっても、
“心配する生き物”なのだと思います。

娘が仕事で忙しそうにしているとき、
ふと「誰か支えてくれる人がいたらいいのにな」と感じる瞬間があります。
夜遅くまで働いて帰ってくる姿を見ると、
「こんな日々をずっと一人で続けるのは大変じゃないか」と、つい思ってしまいます。

でも、そんな気持ちを口にすると、
娘はいつも穏やかに笑って言います。
「今は仕事が楽しいから、まだいいかな」って。

その言葉を聞くたびに、私は少し胸が熱くなります。
娘はちゃんと自分の人生を見つめている。
私の“心配”よりも、ずっと現実を見ているのかもしれません。


■ 自由を選ぶ勇気を、見習いたいと思う

最近の娘を見ていると、「自分の力で生きていく」という覚悟を感じます。

昔は、結婚して誰かに守られることが“安定”だと教わりました。
でも今は、誰にも依存せず、自分の力で生き抜く女性が増えています。
娘もそのひとり。

そして何より、その姿を見ていると、少しうらやましくもあります。
私の若い頃にはなかった自由。
誰かに合わせるのではなく、自分で選び、自分で決める生き方。
それは、勇気のいることだと思います。


■ 親は先にいなくなるからこそ、伝えたいこと

どんなに元気でいても、親は子どもより先にいなくなります。

だからこそ、娘には伝えたい。

「人生のどんな時も、自分を信じて進んでほしい」と。

今は自由に生きていていい。
でも、もし将来、孤独を感じたり、助けがほしくなったときには、
“結婚”という形だけでなく、信頼できる人とのつながりを持っていてほしい。

それが友人でも、仲間でもいい。
誰かと支え合いながら生きることの大切さを、
年を重ねるほどに実感するからです。


■ 親の本音:幸せなら、それでいい

正直なところを言えば、
娘の結婚を心のどこかで望んでいます。
でも、それは“世間体”のためではなく、ただ娘に“支えとなる人”がいてほしいから。

しかし、それ以上に大切なのは、娘自身が納得して生きることです。

誰と一緒に生きるかより、どんな気持ちで生きるか。
そこが一番の幸せを決めるのだと、この歳になってようやくわかりました。


■ 親から娘へ、心をこめて

娘がどんな道を選んでも、私は応援しています。

結婚してもしなくても、誰かと生きても、一人で生きても、娘が笑っていられることが親にとって一番の幸せです。

「幸せになりなさい」と言うけれど、その“幸せ”の形は、ひとつではありません。
あなたが自分で選んだ道なら、それでいい。
その選択を誇りに思って、堂々と歩いていってください。


■ すべては、自分の人生。自分で決めるべき

結婚するか、しないか。
それは“正解”のある選択ではありません。

親はつい、先のことを考えてしまいます。
けれど本当に大事なのは“今をどう生きるか”。

娘が自分の足で立ち、自分の意思で選んでいく姿を見守れることが、親として何よりの幸せです。

だから私は、今日も静かに思うのです。

すべては自分の人生。 あなたの人生は、あなたが決めていい。

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