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働くのが楽しい女性たち|ワーカホリックの光と影

仕事

「仕事が楽しい」──この言葉にうなずく女性は、きっと少なくないと思います。
やりがいを感じて、認められて、仕事を通して自分が成長していく。
忙しい日々のなかでも、達成感や充実感がある。

少し前までの私もそうでした。
子育てをしながら、経理の仕事にのめり込み、気づけば昇格し、責任ある立場に。
誰かに頼られること、チームを動かすことが嬉しくて、毎日が「やりがい」で満たされていました。

誉め言葉に舞い上がり、「今以上にがんばらばらなくては」と思う日々。

けれど、定年が見えてきた今、少し息切れを感じています。
「働くのが楽しい」と思っていたあの頃の私──それは、光の部分だけを見ていたのかもしれません。


■「仕事が楽しい」が止まらない女性たち

仕事に夢中になるのは、決して悪いことではありません。
むしろ、自分の力で結果を出し、社会に貢献していることは誇らしいこと。

ただ、いつの間にか“ワーカホリック(仕事中毒)”になっていることに、気づかない人も多いのです。

  • 家に帰っても頭の中は仕事のことばかり
  • 休みの日もメールをチェックしないといられない
  • 誰かが困っていると放っておけず、つい自分が引き受ける

「仕事が楽しい」気持ちの裏には、
「仕事をしていない自分に価値を感じにくい」という心理が隠れていることもあります。


■“責任感の強い女性”ほど陥りやすいワーカホリックの罠

責任感が強く、真面目で、手を抜くのが苦手。
そして「頼まれると断れない」。

このタイプの女性は、評価されることでますます頑張ります。
まるでエスカレーターのように、昇格・昇進が続いていく。

私自身もそうでした。
「頼られるのが嬉しい」──その一方で、いつも肩に力が入っていた気がします。

家庭と仕事の両立を保つため、時間のやりくりを極限まで工夫し、子どもの学校行事のスケジュールを確認しながら、夜は残業、休日も資料づくり。

気が付けば、1ケ月間全く休まないことも過去にはありました。

「ここまでやっている私、すごい」と思う反面、心のどこかで「私、病気かな」「もう少し休みたい」とも感じていたものです。

でも、立ち止まるのが怖かった。
ブレーキを踏んだら、何かが崩れてしまうようで。

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■ワーカホリックの「光」と「影」

光:仕事に没頭できる喜び

  • 自分の力を発揮できる
  • 社会の中で認められる
  • チームをまとめる達成感がある
  • 子どもに「働く姿」を見せられる

仕事が人生の軸になり、自信にもつながります。
「母親である前に、一人の人間として輝きたい」という想いを支えてくれる存在でもあります。

影:知らぬ間にすり減る心と体

  • 休んでも罪悪感が消えない
  • 家族との時間が“後回し”になる
  • 体調不良を我慢して仕事を続けてしまう
  • 「何のために働いているのか」分からなくなる

ワーカホリックの怖さは、“自分が疲れていることに気づかない”点にあります。
疲労もストレスも「まだ大丈夫」と思っているうちに、気づけば燃え尽きてしまう。

私も、気づけば「仕事のない日」が落ち着かなくなっていました。
休日でもパソコンを開かないと不安で── 仕事のことが頭から離れない毎日です。
そんな自分にハッとしたのは、息子が大学を卒業した年でした。


■ママが「仕事を楽しむ」ために、必要なのは“緩急”

子どもが小さい頃は、どうしても「両立」が課題になります。
仕事を頑張ると家のことが疎かになり、家を優先するとキャリアが止まるように感じる。

でも、人生は長い。
どちらかを完全に手放す必要はありません。
“その時期に合ったバランス”を選ぶことが大切です。

私自身、子育て中は「短期的に走り抜く時期」と「少し流す時期」を繰り返してきました。
完璧じゃなくてもいい。
それでも続けてきた仕事が、今の自分の支えになっています。


■「息切れ」して気づいたこと

定年が見えてきた今になり、ようやく分かってきたことがあります。

仕事は、人生の一部にすぎない”ということ。

昔の私は、仕事が全てのように思っていました。
成果を出して、認められて、次の目標に向かう──それが「生きる力」でした。

でも、ふと立ち止まってみると、
周りには、家族・友人・趣味・健康…たくさんの大切なものがある。

それらを少しずつ大切にしながら、仕事を「楽しむ」方が、ずっと豊かに生きられる気がします。

今になってやっと気が付き、自分の時間を持てるようになりました。


■ワーカホリックをやめるための小さな習慣

  1. 「今日は何もしない日」を予定に入れる
     意識的に“仕事以外”の予定を入れることで、休むことに罪悪感がなくなります。
  2. 「私でなくてもできる仕事」を手放す
     後輩に任せる・チームで分担する。
     責任を共有することで、組織も育ちます。
  3. 「頑張らない日」を自分に許す
     仕事も家事も“ほどほど”でいい。
     完璧より、続けられるほうが大事です。
  4. 「働く目的」を時々書き出す
     なぜ働くのかを言語化すると、仕事の意味が整理されます。
     「家族のため」「自分の成長のため」──目的を見直すことがリセットにつながります。

■「仕事を楽しむ」ことは悪くない。でも、全部を仕事にしないで

「仕事が楽しい」──それは素晴らしいこと。
でも、人生の喜びは、仕事の外にもたくさんあります。

  • 家族との何気ない時間
  • 友人とのおしゃべり
  • 自分の体をいたわるひととき

そうした時間を「後回し」にせず、大切にできたとき、
仕事の楽しさも、もっと自然で、深いものになるのだと思います。


■最後に──頑張ってきたあなたへ

ワーカホリックの光と影を、私自身が歩いてきました。
どちらも本当の姿です。

「仕事が楽しい」と感じることは、誇っていい。
でも、その中に“休む勇気”を持つことも、同じくらい大切です。

がむしゃらに走ってきた道の先に、
“少しゆるめてもいい自分”を見つけられたとき、働くことがまた、楽しくなる。

今はそう感じています。


🌿まとめ

  • 「仕事が楽しい」女性は、自分の成長を感じている
  • でも、ワーカホリックには心と体をすり減らす“影”もある
  • 大切なのは、時期ごとに“バランス”を選ぶこと
  • 休むことも、キャリアの一部
  • 働く楽しさを「人生の楽しさ」に変えるために、緩急をつけよう
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