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子育てと仕事の両立は、想像以上に大変です。
「もう限界…」「この生活を続けていたら体も心も持たない」と感じて、退職の二文字が頭をよぎる瞬間は、ワーママなら一度は経験があるのではないでしょうか。
私自身、子どもがまだ小さかった頃、毎日朝から晩まで全力疾走のような日々でした。
朝はバタバタと子どもを保育園に送り、仕事では納期に追われ、帰宅後は夕食・お風呂・寝かしつけ。気づけば自分の時間はゼロ。
ある日、深夜に洗濯を干しながら「もう辞めたい…」とぽつりと口に出してしまったことがあります。
私は三度の転職を経験しました。正直、きちんと考えて転職をしたかと言えば、反省していることもあります。後悔はしていませんが、道筋を考えて退職したかといえば自信がありません。
ワーママのみんさん、感情のままに辞めてしまうと後悔する可能性もあります。
今回は、私の経験も交えながら、ワーママが辞める前に冷静に整理しておきたいポイントと、辞めると決めたときの切り出し方、そして辞めない選択をした場合の対策までをまとめます。
辞めたい理由を整理する
まずは、辞めたい気持ちの根っこを掘り下げてみましょう。
私が辞めたいと感じた理由は、「残業が多く、家事育児との両立が難しい」ことでした。
でも当時はただ「疲れた」「嫌だ」という感情だけで、自分でも何が一番つらいのか言語化できていませんでした。
下の表は、よくある辞めたい理由と、その改善可能性です。
これを参考に、自分の状況を当てはめてみてください。
辞めたい理由 | 改善できる可能性 | 具体的な改善アクション |
---|---|---|
残業が多く家事・育児との両立が困難 | 高い | 上司に時短勤務・在宅勤務の相談をする、部署異動を検討 |
人間関係のストレス(上司・同僚) | 中〜低 | 配属変更や担当業務の調整で軽減する場合あり |
仕事内容が合わない | 中 | 資格取得・スキルアップ、部署異動で解決する可能性あり |
会社の方針や価値観が合わない | 低 | 根本的に合わない場合は改善困難 |
給与が低い | 中 | 昇給・転職活動で改善可能 |
💡 ポイント:
- 「環境を変えることで改善できること」か「構造的に変えられないこと」かを分ける
- 感情がピークのときに決めない
辞めた後の生活プランを立てる
勢いで辞めても、生活の土台が不安定になれば、後悔の種になります。
特にワーママの場合、自分だけでなく家族の生活にも影響します。
私の場合、ある日家計簿を見返してみたら、月々の固定費が予想以上に多く、
「この状態で辞めたら貯金が一気に減る」と青ざめたことがありました。
子どもは、大きくなればなるほど、想像以上のお金がかかります。
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チェックすべき生活面
- 収入の確保:退職金、失業保険の受給期間と金額、配偶者の収入
- 扶養の切り替え:社会保険、国民年金、健康保険の手続き
- 生活費の見直し:家計簿で「必須」と「削減可能」な支出を仕分け
- 子どもの預け先:保育園の在園条件、退職後の利用可否
退職はゴールではなく「次の生活のスタート」なので、数字で現実を見ることはとても大事です。
自分のやりたいことはあるか?
「辞めたい理由」はあっても、「辞めた後にやること」が明確でないと、空白期間が長引きがちです。
私は子どもが小さい頃に、在宅でできる仕事に挑戦しようと考えましたが、在宅ワークは収入が安定するまでに時間がかかると知り、
「すぐに辞めるより、在職中に副業として始める方が安心」と判断しました。
その時は副業を始めることはできませんでしたが、現在は、定年後の将来を見据えて勉強中です。副業の域には達していませんが、こうしてみさなんにブログを見ていただけることで、モチベーションアップにもつながっています。
「やりたいこと・3つのパターン」
パターン | 例 | ポイント |
---|---|---|
転職 | 他業種への挑戦、条件の良い会社へ | 在職中に転職活動を始めると安心 |
起業・副業 | 在宅ワーク、オンライン販売、資格を活かした開業 | 収入が安定するまで時間がかかる点に注意 |
専業主婦 | 子育てや家事に専念 | 再就職のブランクをどう埋めるか事前に考える |
それでも辞めると決めたら…切り出し方
辞めると決めたときは、感情的にならず、淡々と事実を伝えることが大切です。
私もかつて、上司に感情をぶつけてしまい、その後の引き継ぎがギクシャクした苦い経験があります。
退職を切り出すときの例
「〇〇の事情で、〇月末をもって退職させていただきたいと考えています。お忙しいところ恐縮ですが、お時間をいただけますでしょうか。」
- 私情は細かく説明しすぎない
- 感謝の気持ちは必ず添える
- 辞意は早めに(通常は1〜2か月前・管理職なら半年前だと尚良い)伝える
退職届の書き方例
退職届はシンプルに。長文や理由の詳細は不要です。
退職届
令和〇年〇月〇日
株式会社〇〇
代表取締役 〇〇〇〇 様
このたび、一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもって退職いたします。
令和〇年〇月〇日
部署名
氏名(押印)
💡ポイント:
- 「退職願」は「申し出」で、「退職届」は「最終決定」
- 会社によってフォーマットが指定されている場合もあるので確認をして下さい。
辞めない選択をした場合の対策
私は一度「辞める」と心に決めたのに、家族と話し合った結果、辞めない選択をしたことがあります。
そのときに行ったのは、「働き方を変える交渉」でした。
一時的に残業はしないとの意向を受け入れてもらえただけで、ストレスがかなり減り、「もう少し頑張れるかも」と思えるようになりました。
続けていく場合の対策例
- 勤務時間の見直し:時短勤務、テレワーク導入の相談
- 業務負担の調整:業務分担の再交渉、優先順位の見直し
- サポートを増やす:夫の協力、実家の協力、家事代行サービス
- 気持ちの切り替え習慣:通勤中の音楽、趣味時間を確保、一人時間をもつ
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まとめ:感情よりも計画で決める💡
会社を辞めたい気持ちは、心や体のSOSのサインです。
でも、その一歩を踏み出す前に「なぜ辞めたいのか」「辞めた後どうするのか」を紙に書き出してみましょう。
- 感情のピークで決めない(ここは大切です!)
- 在職中にできる改善策を試す
- 次の生活プランを固めてから行動
辞めることも、辞めないことも、どちらも立派な選択です。
大切なのは、自分と家族にとって最良の道を、感情ではなく計画で選ぶこと。
それが、ワーママとしても、一人の女性としても後悔しない働き方につながります。
最後に:もう一度、決める前に自分に問いかけたい5つの質問
辞めるかどうか迷ったとき、感情に流されず冷静に判断するための質問です。
紙に書き出して答えてみると、自分の本音や優先順位が見えてきます。
- なぜ辞めたいのかはっきりしているか?
→ 「疲れた」ではなく具体的に(例:残業が多い、評価されない、人間関係) - 辞めずに解決する方法は本当にないか?
→ 配置転換、勤務時間の変更、業務の見直しなどを試したか - 辞めた後、何をするのか明確か?
→ 転職、専業主婦、副業など具体的な行動計画があるか - 家計・生活への影響は把握しているか?
→ 収入減、保険や年金、子どもの預け先の変化を計算したか - 半年後・1年後の自分を想像しても後悔しないか?
→ 感情のピークが過ぎても同じ決断を選べるか
💡この質問にすべて「YES」と答えられたら、辞めても後悔は少ない可能性が高いです。
逆に、いくつかの質問で答えが曖昧なら、もう少し準備や改善の余地があります。
将来を見据えて、家族を話合い、しっかりと方向性を決めて下さいね。
